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救急車に搭乗し急患を病院へと運びながら、患者さんの容体をチェックしたり応急処置を施したり、病院への搬送を手配するのが救急救命士の仕事となります。
現在では、病院が急患を受け入れる体制が整っておらず、いわゆる「急患のタライ回し」が深刻な問題となっており、患者さんが救急車の中で過ごす時間が長くなってきていることから、救急救命士の仕事は命をつなぎとめる最後の砦となっています。
人の命にかかわる仕事となりますので重大な責任がありますが、その分仕事にやりがいを感じられると思います。

救急救命士になるには

救急救命士になるためには国家試験に合格する必要がありますが、資格試験を受験するためには大学にて厚生労働大臣が指定した科目を修了するか、文部科学大臣指定の学校や厚生労働大臣指定の養成学校にて勉強をするか、もしくは最初に就職をして、実務を5年以上こなすという3パターンがあります。
王道なのはやはり大学や専門学校にて勉強をして、在学中や卒業後に資格試験に臨むというパターンです。
また、ただ資格を持っているだけでは活動はしにくいので、やはり消防署や病院などに就職をする必要があります。

国家試験の合格率は80%程度ですので比較的高い割合で合格することが可能です。
試験に出題されるのは医学の基本的な知識に関する問題ですので、医学を全て知り尽くしていなければ合格できないというわけではありません。
また、出題傾向としては救急救命士の実務に必要な知識となりますので、この試験に受からなければ、実際の現場で活躍することはほぼ不可能です。

試験の過去問題は参考書等にも掲載されているだけでなく、インターネット上でも公開されていますので集めやすく、勉強もしやすいと思います。
また、毎年似たような問題ばかりが出題される傾向にありますので、試験対策もしやすいのが救命士試験の特徴です。

待遇が悪い?

救急救命士の仕事は昼夜を選ぶことができませんので、肉体的にきつい仕事であると言えるでしょう。
24時間制の勤務体制となっていますので、生活リズムを整えるのが難しい仕事です。
また、このような悪い労働環境であるにも関わらず、給料は他の公務員と大差は無く、年功序列の給与体系になっているため、若い時には高給取りにはなることはできませんので、こういった点も待遇の悪さと言われる原因となっています。

しかしながら、給料については年を重ねるにつれて多くなっていきますので、長く続けられるのならば心配は不要です。
救命士の平均年齢と平均年収はそれぞれ、40歳と687万円となっています。

待遇としては、寮が完備されていることが多いため住居の心配は不要だったり、救命士と消防士が加入できる特別な保険があったりしますので、そういった点では優遇されていると言えます。
いずれにせよ、長く勤められる仕事なのかどうかがポイントとなりそうです。